The Unknown Café Gallery Harajuku Story1:誕生秘話
こんにちは、LTRの新人、相川です。
今回のインタビューは、ニュースに何度も取り上げられている『The Unknown Café Gallery Harajuku』についてです!
カフェの誕生のきっかけや、カフェコンセプトが決まるまでについて創設者の方々にインタビューしてみました。
正直ここまですごいのか!と思いました。
クリエイターの卵が
集う場をつくりたい。
早速ですが、The Unknown Café Gallery Harajukuが創られた1番初めの経緯はなんですか?
僕と東急不動産さんのスタートポイントはコロナ禍前です。元々、東急不動産さんは渋谷で「100年に一度の大再開発」と言われているプロジェクトを始めていました。場所は、代官山〜神宮前くらいまで。
そのプロジェクトになぜ庄司さんは参加したんですか?
3〜4 年前のことかな。東急不動産さんから『音楽の街=渋谷』で音楽やアートを通じて街をつなげていきたいという話を聞いて、これは面白い!!と思ったことがきっかけです。
最初のプロジェクトは、渋谷駅前にある『フクラスのオープンイベント』の路上ライブで、実力はあるがまだあまり知られていないアーティストの方が10組近く出演してくださって大変盛り上がりました。
その後も、定期的に開催して行く予定だったんですけど、コロナ禍で中止に、、、
その中でも、なんとか渋谷の街角から音楽が聴こえ続けるようにしたいという想いから、東急不動産さんの施設を活用し屋外でのライブを続けていまいした。そんな時、東急不動産さんに「路地裏の物件もありますよ!」とご紹介していただき、その場所が、、、
このThe Unknown Café Gallery Harajuku物件だったんですね!
そうです。
この時、ちょうど原宿という街には「60-70 年代の頃のように、ミュージシャンやモデルになりたいクリエイターさんが集まる街に戻したい」という想いがあり、その想いが2024 年春に「ハラカド」という施設で形になるんです。
なので、この物件を音楽だけに使うのは惜しいと考え「ブレイク前のクリエイター、いわゆるクリエイターの卵がたむろする場所を原宿のど真ん中につくる」という壮大なプロジェクトを実施することにし、僕も大昔はその卵の一つでもありましたし(笑)。 。
LTRが選ばれた理由
若者を呼び戻すために、クリエイターさんの卵が集まれる場所を提供してあげることは若者にとってチャンスの場になりますね。
そうなんですよ。僕もその考え方に共感しました。
その話を聞いたのはゴルフ場でしたよね(笑) 。
そうそう!!僕たち元々ゴルフ友達だったんですよ!
谷さんと僕とはフォルムも似ているので通じ合えるところもあって(笑)。冗談です(笑)。
庄司さんから最初に「カルチャーの発信の場を創りたい」という企画話をいただいた時は、心から共感できました。
なぜなら自分個人のミッションと直結していたからです。
僕は、海外に住んでいた時から日本のクリエイターさんに対してのリスペクトや、その方たちへ何かを還元していきたい気持ちがあり、これを自分へのミッションとして掲げていました。
そこから谷さんに相談する機会が増え、「ブレイク前のクリエイターさんが発信できる場をつくる」というコンセプトが決まり、収益化の仕組みづくりとして「カフェの併設」の案が出たんです。そこでカフェ業界のプロといえば、、、
LTR谷さんと星野さんですね!
LTRさんは飲食業界の知識もあれば、流行にも敏感なため、LTRさんとやることは目標実現への道に近づくと確信しました。
こうやって方向性が徐々に決まっていき、ここから更にコンセプトを絞っていきました。
何を具体的に絞ったんですか?
どの分野のクリエイターさんに絞るかです。最終的なカフェのカラーをつくるために、コンセプトを絞りブレをなくすことは大事なことなんです。
企画段階の時は、写真・音楽・ファッション・小説・漫画などの多くのジャンルのクリエイターを対象にしていました。
そんな時にあの話が出てきたんですよね。
偶然にも集英社さんにお会いする機会があり「ブレイク前の漫画や小説の展示の場を生み出したい」という企画をご提案した結果、賛同していただけたんです!!こうして、少年ジャンプ+編集部の方々と繋がることができました。
すごい展開ですね。庄司さんの熱い想いがここまで人の心を動かしたんですね!
僕だけの力だけではなく、色々な人が共感し協力してくれたからです。
他にも僕の友人である、クリエイティブディレクターの古川さんにもプロジェクトに参加していただき、専門分野でのアドバイスやご意見をいただいていました。また、「LTRはヒットした作品で事業させていただいているから、ブレイクする前の人たちを応援するのは会社としてやるべきだ!」という谷さんにいただいた言葉が僕の背中を押してくれ勇気づけられました。
と同時に「僕は人を見る目がある!」と思いました(笑)。
こうして
「集英社さん+東急不動産さん+LTRさん+クリエイティブディレクター古川さん」
が揃い本格的に作り上げていくことになったんです。
ここからは展示物や空間・カフェメニューの構成を詰めていく作業になります。まず、何を展示するかです。
ターゲットの明確化に重きを置き、まだ少年ジャンプ+で連載を持っていない漫画家さんの作品を展示することにしました。
漫画の展示方法については、縦型のデジタルモニターで漫画を見せる、漫画の本紙と同じものをA4サイズで複数枚展示する、などたくさんの案がでましたが、古川さん(クリエイティブディレクター)に「印刷する」「大きく見せる」ことが重要なポイントになるとご意見をいただきました。
大きく印刷する意図はなんですか?
今の時代、手のひらサイズのスマホで漫画を読んだり、コミックサイズで読むことがほとんどだと思います。
そこで、漫画を大きく印刷し展示することによって、今までに見たことがない、まさにunknownな驚きや大きなインパクトを与えることに繋がるのではないかと考えたからです。
大きく印刷することは、本当に苦労しましたね。
そうですね。今ギャラリーに展示している一番大きいサイズは特に苦労しました。ページ間の印刷のズレや大きさ、パネル素材の目隠し方法など、、、予算と印刷機械の兼ね合いでできることが限られていました。
ですが、古川さんから印刷業者さんを紹介していただき何度もテストを重ねた結果、「大きなサイズでの展示方法」と「パネル素材の目隠し」に成功しました。
展示物一つ一つにこだわりを持って作られたんですね。聞いた話によると、2ヶ月ごとに展示物が変わるとお聞きしましたが、誰がセレクトしているのですか?
ジャンプ+の編集長さん方との「僕らじゃ選ばないものを選んだら面白いですね。」という一言がヒントになったんですよ。
マンガのプロを入れないことが重要な点だと気づきました。その点を強く意識した上で、渋谷の街のつながりを活用し、漫画好きであること・少年ジャンプ+が好きな人・カフェコンセプトに賛同する人にターゲットを絞り、年齢・性別・国籍を問わずセレクトしていきました。最終的には、著名なアーティストや外国人観光アドバイザー、ゲームクリエイターなどなど幅広い方に「好きなシーン」を選んでもらえたんです。
同じ漫画でも、選ぶシーンが全く違うのは新たな発見でしたね。人の感性の豊かさに驚かされました。
その他にも、壁の色やロゴ、空間作りにもこだわりましたね。
空間は、外から見て「違和感」「異質感」を感じられる空間作りを意識しました。カフェなのにギャラリー場がある違和感や、大きな漫画を展示してある違和感、カフェなのに広い空間がある異質感など!この場所と空間を活かすように作りました。
あとは、メニュー開発です。ここはLTRさんの十八番なので主導して開発していただきました。
メニュー開発は星野さんと開発を進め、漫画の白黒世界から出てきたものを表現するためモノクロメニューを開発しました。開発後は、関係者で試食会を開催しましたね。
いや〜あのナポリタンやレモネードを見た時は驚きました。そして、見た目からは想像つかないような美味しさ!
これは食べてみてからのお楽しみですね(笑)
こうやって、さまざまな想いが形になり「アンノーン」「モノトーン」がこのカフェの大きなテーマになり、『The Unknown Café Gallery Harajuku』が完成していきました。
The Unknown Café Gallery Harajukuの現状と今後の未来について教えてください!
まだオープンから半年しか経っていませんが、最終的にアンノーンな人が有名になり
『The Unknown Café Gallery Harajuku』を語ってくれることが一番です。
そのために、「カルチャーの発信場を提供する」というコンセプトで展開していき、漫画の展示、モノトーンな空間演出、モノクロメニューをみなさんと一緒に開発してきました。このテーマが今の時代にマッチし、いい意味でカオス感を感じられるカフェになったと思います。
次のステップとして人と人とが交流できる場を提供することです。実際に「ヨルハラ・ライブ」というジャンルを問わないトークライブを開催しています。例えば、美容師やトップクリエイター、映画プロデューサー、事業プランナーなど多種多様な業界の方に参加していただいているため、新しい出会いや発見、刺激の場になると思います!!
このように『The Unknown Café Gallery Harajuku』では、お昼はカルチャーの発信の場、夜は人と人とが交流できる場に育てられたらと考えております。
めちゃくちゃ楽しみですね!本日はありがとうございました。